日の出が一番遅いのが「冬至の日」でない理由の冗長な補足

 「日の出が一番遅いのが「冬至の日」でない理由」
http://hirabayashi.wondernotes.jp/2014/01/18/%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%87%BA%E3%81%8C%E4%B8%80%E7%95%AA%E9%81%85%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8C%E3%80%8C%E5%86%AC%E8%87%B3%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%8D%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%81%84%E7%90%86%E7%94%B1/

 日の出が一番遅いのが「冬至の日」でない事実は知っていましたが,その理由は明確には知りませんでした。リンク先の説明でやっと理解しました。なかなか為になるブログだと思います。ただ,私は頭の回転が遅いので,すんなりと理解できたわけではありません。

 リンク先の説明は,南中から南中までの時間(太陽が同じ方向に見えるまでの時間)は24時間と一定ではなく,年間で変化すると言うことを説明してあります。そこで説明は終わりです。それは何とか理解できましたが,そのことと,冬至の日の出が一番遅くないことが,すっと結び付かなかったのです。頭の回転の良い人にとっては,説明の必要も無い明白なことかもしれませんが,その後の説明も考えてみました。プロの投了から詰みまでを素人が考えるみたいなものです。

 南中から南中の時間が短くなって行く期間では,次第に南中時刻が早くなっていきます。これは明らかです。長くなっていく期間では遅くなっていきます。リンク先の説明で,年間にこの変化が4回あり,1年経過するとほぼ元に戻ることが分かります。

 実際にどのような状況になるのか,東京の南中時刻の変化を描いて見ました。

 冬至の時期は,11月から2月にかけて,南中時刻が遅くなって行く時期です。下図は,この時期の日の出,日の入り時刻も併せて示したものです。

 仮に,南中時刻が変化しないとすると,図の南中時刻を表す線は水平になります。また,日の出から南中までの時間と南中から日の入りまでの時間は同じです。これは日の出と日の入りの曲線が南中線に対して上下対称になると言うことです。

 以上のことから,冬至日には,日の出がもっとも遅い極大点となり,日の入りはもっとも早い極小点になります。従ってこの部分に接線を引けば水平になります。

 実際には,南中時刻は遅くなっており,右上がりの曲線になります。それに伴い日の出曲線も右上がりに捻られ,極大点が右側にずれることになります。

 南中時刻が遅くなって行く時期は,日の出時刻も遅くなるとは限りませんが,冬至日(日の出日の入りの極値付近)では遅くなるのですね。それがすぐには理解できなかったのです。

 図を眺めていると,何となく分って来ました。