野糞の練習

小学校のトイレはなぜいまだに和式なのか? 戸惑い、我慢しちゃう子も…
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151018-00000509-san-soci

 一般的に言えば,トイレの洋式化は必然の流れです。何たって楽です。トイレに限らず,便利で楽な方向に人間は向かいます。私も100歳を超えてからは,足腰がめっきり弱ってしまい外出先で和式しかないと苦労します。私は足首が硬くて,かかとを付けた蹲踞の姿勢が出来ませんので,ウンコ座りは難儀します。立ち上がる時も一苦労です。

 実は,トイレの洋式化には建築技術的な理由があります。ビルやマンションでは,和式便器にすると鉄筋コンクリートの床に補強が必要な穴を空けなければなりませんが,洋式では配管を通すだけで済みます。防水や防音上も洋式が好都合なのです。さらに,住宅の和式では男性用小便器が別に必要になり,スペースも喰います。かつては,大小便兼用の電車列車式というものがありましたが,オシッコがはねて不衛生なので,今では絶滅しています。

 リンク先の記事の「いまだになぜ和式なのか?」へ私が答えるなら,単に予算がなくて古いものが残っているとなります。別に,足腰を鍛えるためとか,日本文化の継承だとかの教育上の思想があるとは思えません。「いまだになぜ狭い家に住んでいるのだ?」の答えが「貧乏だから」というようなものです。それに,子どもが嫌がるのは和式と洋式の違いよりも,古くて汚いという面が大きいように思います。

 ただ,楽になるのは良い事ばかりではありません。ふと,今時の子どもは野糞は出来るのかと気になりました。山登りでもすればそう言う状況もあります。昔,スクーバダイビングのスクールに入った時に,海の中でオシッコが出来ない人がいると聞きました。プールでオシッコは慎まなければなりませんが,大自然の海ではオシッコする必要もあります。気分的なものなのか,出ない人がいるらしいのです。

 また,私は経験がありませんが,海の中でウンコをする非常事態も有り得ます。ウェットスーツを脱ぐのは大変なので,そのまますることになると思います。多分,海の中でウンコをしなければならない状況とは,お腹の調子が悪いときで,下痢状ならウェットスーツを着たままでも可能と思われます。

 でもまあ,そんな心配をするのは,電気炊飯器が使えなくなることを心配するようなもので,その時はその時で何とかなるでしょう。別に飯盒炊飯や野糞や和式便所の練習をすることもないと思います。その程度の適応性がない方が問題です。それに子どもが公共施設で和式便所の練習をしている光景というのも滑稽です。