ねじれの位置にある2直線に直交する直線(直観的図解と具体例説明)

 大阪大学の入試問題がちょっとばかり話題になりました。

 問題と解答例は次のリンク先に書いてあります。

manabitimes.jp

 証明とは別に、「ねじれの位置にある2直線に直交する直線は一つしかない」のは直観的に当たり前に思えます。しかしながら、3次元空間のイメージは難しいので、当たり前の一歩手前でモヤモヤとぼやけている感じです。直観的に当たり前と分かる鮮明な図や説明が描けないだろうかと考えてみました。次の図と説明です。

 

・図は、直線lと点Aで、直線mと点Bで直交する直線があるとき、点Aと点Bが重なって見える位置から見たものです。

(ABが柱、lが1階梁、mが2階梁としたときの平面図)

・直線ABと直線l,mは直交し、またこの図が描かれている紙面とも直交します。したがって、この図が描かれている紙面と直線l、mは平行になっています。
(1階梁lは1階床面に、2階梁mは2階床面にある)

・また、破線αは、直線lと点Aで直交する平面を、破線βは、直線mと点Bで直交する平面を表しています。I、mは紙面に平行なので、平面αとβは直線に見えます。

 (αとβは平面図の壁で、交差部に柱ABがある。)

・ここで、直線AB以外に直線lとmに直交する直線CDが存在したとします。

 (CDは平面図上の第二の柱)

・点Cで直線lと直交する平面をγ、点Dで直線mと直交する平面をδとすると、図の破線のように見えます。

 (γ、δは柱CDを含む平面図上の壁)

・直線CDは、平面γとβの上にありますので、図の二つの破線が重なる位置にある必要があります。

 (壁γとδは同一)

・それは、直線lとmが平行でねじれの位置にはないと言うことになります。

 (梁lとmは同一構面にある)

 

 空間を紙面の図だけで示すのは不完全だし、それを文章で補足すると長ったらしくて直観的とは言いにくくイマイチでした。

それでも、上の説明の( )内を要約すると、次のように簡潔になりました。

 

1階梁と2階梁に接合する柱が2本以上あれば、1階梁と2階梁は同一構面にある。