計算不要

 「革新的」ダブルクリップについて、前の記事では計算してみましたが、実は計算するまでもなく、板バネに発生する曲げ応力に変わりはないことはわかります。板バネの折れ曲がり部の曲げ応力は、レバーに加える力の大きさと位置関係だけで決まり、途中の力の伝達経路には無関係だからです。梃子でものを持ち上げる場合、支点、力点、作用点の位置関係が同じなら、梃子がまっすぐな棒でも、途中で折れ曲がっていても無関係なのと同じです。

 レバーから板バネに伝わる力は2カ所あるのですが、1か所のように錯覚させているのがGetNavi webの説明です。分かりやすいように、レバーと板バネに分けて、下図に示します。力のつり合いだけで解ける静定問題です。