2回戦じゃんけん問題(眠り姫問題同型)

 以前の記事にも書いた2回戦じゃんけん問題のアンケート結果です。単純極まりない問題でも意見が分かれるのか気になって、アンケートしてみました。わずか5名の回答では、何も言えませんが、かろうじて両方の意見がありました。これほど単純でも意見がわかれますね。1名だけ1/2と答えていて、その人は次のように考えたのではないかと思います。

「1回戦でAが勝った確率」なら1/2に決まっている、2回戦の勝負が過去の1回戦の確率に影響するはずがない。

 この自然な考えは否定できません。設問には「Aが2連勝しなかった場合にAが1回戦で勝った条件付き確率」ではなく「1回戦でAが勝った確率」としか書いてないからです。Aが2連勝しなかったという情報を使えとは言っていませんからね。解釈は一つとは限りません。

 しかし、現実的な場面では、情報を利用するかしないかで、結果に大きな違いをもたらします。例えば、お金が掛かっているような場合です。1回戦でどちらが勝ったか当てれば賞金をもらえるとしたら、Bに賭けるべきです。勝負の結果の可能性は、AA、AB、BA、BBの4通りありすべて同じ確率です。このうちAAは無く、可能性は3通りに減り、1回戦でAが勝った確率はABの1通りなのでその確率は1/3です。

 一方の1/2の解釈は、次のような意味になります。1回戦の勝負の結果の可能性は、AとBの2通りで同じ確率である。そのうちAが勝ったのはAの1通りなのでその確率は1/2である。この解釈自体は間違いではありません。もし、2回戦を行う前に賭けるならどちらに賭けても同じです。しかし、2回戦が行われ、そしてAの2連勝は無かったという情報が与えられているのなら、その情報を使わないのは、愚策です。

 1/3の解釈が間違いのように錯覚しやすいのは、2回戦の結果が1回戦の結果に影響するように見えるからでしょう。当然、そのような事はあり得ませんが、2回戦までの結果が出た後で、その結果を知っている出題者が、起こらなかった結果の一つを教えてくれたわけです。モンティ・ホール問題で司会者がハズレのドアの一つを教えてくれたのと同じです。その情報で確率が変わるなら利用しない手はありません。極端な場合、正解を教えてくれたのなら、選択肢は一つです。現実問題での確率の理解は、お金どころか命に係わることもありますからね。