実現不能計画リスト

築地市場建て替え案提示へ、都座長私案 工事費500億〜800億円
東京都の築地市場中央区)の移転問題を検証する市場問題プロジェクトチーム(PT)の小島敏郎座長(都顧問、青山学院大教授)が、豊洲市場江東区)に移転せず築地市場を現地で建て替える私案をまとめたことが29日、わかった。同日開催のPT会合で公表する見通し。

 専門家会議でクレームのあった,会議情報の漏えいは市場問題PTでは気にしないようですね。

 それはともかく,今頃,再整備をいいだすのは無責任な外野だけと思っていましたが,小島座長は正気でしょうか。魔法か歩切りでもしたような工事費500億〜800億円には驚きですが,いくら安くしても現時点では純増の追加費用です。既に完成している豊洲市場を使えば,追加費用はゼロ円なのですが。それに,銀座に近い築地市場跡地売却収入は3500億円強の見込みらしいですが,豊洲市場はいくらで売れるのでしょうか。1800億円程度で購入していますけど。

 過去に幾度となく再整備計画が打ち立てられていますが,1500億から2000億円程度です。それでも豊洲移転より大幅に安くなると優位性を主張してきたのですから,破格の安さです。PFI手法を用いれば可能とでも考えているのでしょうか。小島座長は,過去の会議でPFIが断念されたことで工事費が膨らんだような発言をしていますから,可能性はあります。残念ながら,私は,公設市場の建設にPFIのメリットはないと思います。要点だけいうと,PFIのメリットは,収益事業などの民間ノウハウにあり,いわゆる建設(ハコモノ)PFIでは,賃料を高くするか,施設スペックダウンするぐらいしかなく,入居者のクレームが増えるだけだからです。クレームがあっても公共の入居者が逃げる心配がないので,SPCには改善のモチベーションもありません。PFIには最低制限価格もないのでダンピングも可能です。通常の建設工事では元請けが下請けいじめをしますが,PFIでは金融機関が建設業者いじめをして,財務省だけが喜ぶなんてことがあります。市場の入居者は民間事業者ですが,他の市場に逃げ出せないのは公務員と同じです。

PFI効果の理由

 以下は,過去の数々の実現しなかった再整備計画です。このリストに一つ追加されました。

築地市場現在地再整備促進基礎調査(抜粋)
 
築地市場の現在地再整備案を発表 豊洲移転に反対の関係業者ら 10.02.20

築地市場の移転問題、あなたはどう考える?  2010/04/19

都議会民主レポート 築地再整備計画 2010/6