不敬

宇野常寛が平成天皇と書いて炎上「わかりやすく表現した」
http://enjosokuhou.blog.jp/archives/5380777.html

現在の天皇には元号を付けず、元号を付けるのは崩御した過去の天皇という慣行があるらしいことは、なんとなく知っていましたが、その理由はよくわかりません。現在の天皇は一人しか存在せず、余計な修飾語を付けるのは不敬であるということかなと考えていました。以前、東大卒の偏屈なおじさんが、次の様な発言をしたという実話か創作かわからない話を聞いた記憶があります。

「大学といえば、それは東京大学のことを意味する。したがって吾輩は大学を卒業したとだけいう。大学に修飾語を付けなければいけないのは東京大学以外の二流大学の場合だ。」

 それに類することはいろいろあって、組織名称や役職も修飾語が多いほど、下っ端であると言われます。天皇については、そんな理由はなく単なる習慣なのかもしれません。しかし、そうだとしたら平成天皇というのは不敬であると炎上するのは奇妙ですから、やはり、唯一性をないがしろにする失礼な呼び方なのでしょう。

 あれ、よく考えて見ると、それならば今上天皇という呼び方も不敬ですね。現在の天皇は一人しかいないので、今上というのは余計な修飾語です。平成時代の天皇は一人しかいないのと同じです。単に分かり安く言っているだけで、不敬でないとすれば、平成天皇も同じです。平成天皇という呼び方は故人のような印象を与えるから不敬という理由も弱いように思います。現代が平成時代であることは明白ですからね。

 たぶん、以上述べた推測も違っていて、不敬に合理的理由はなく、決まった呼び方をしないのが不敬なのでしょう。決まった呼び方も時代で変わったりするので、あいまいですけどね。どうでもよい話でした。