3枚のカード問題のあれこれ

この問題を解けない人は数学的センスが絶望らしい。諦めて文系に進もう
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/45114759.html
 
3枚のカードが袋に入ってます
1枚は両面赤(A)、1枚は両面青(B)、1枚は片面が赤で片面が青(C)です

今、目をつぶって袋からカードを1枚選び、机の上に置いて目を開けたところ、カードは赤でした

このカードの裏が青である確率は?

 見事に間違えてしまいました。私は随分以前に,有名な問題「2人兄弟の片方が女の子であった場合にもう一人が男の子である確率」も間違えました。ですが,正解を知って,理解していたつもりになって,人に得々として講釈したりしました。にもかかわらず,問題の装いが変わっただけで,あっさり誤答です。

 最近,脳の老化が進んだようで,以前解けた問題が解けずに愕然とすることがよく有ります。いや,老化のせいとも限りません。若い頃から,理解した筈なのに,同じ間違いを繰り返すことはありました。論理的に考えるのとは別に直感的に結論を出す場合には,クセがあって,それはなかなか治りません。多分,これは私だけの問題じゃないです。そう思いたいです。

 そもそも,二人の兄弟の問題のような事後確率は直感的に間違いやすいというか,問題の設定を誤解しやすいのです。だからこそ面白い問題として様々な確率の本で取り上げられるし,ネット上でも度々引っかけ問題として登場するされているのだと思います。間違うのが普通と言えば言い過ぎですが,間違うのはバカだったり,脳の老化のせいだというのも言い過ぎでしょう。にも拘わらず,一旦分かってしまうと,こんな簡単なことが分からない奴はバカだという気分になりがちです。

 詐欺に騙されるのはバカ,トンデモ説を信じてしまうのは知能が足りない,とは言わない分別を私は持っているつもりです。ところが,トンデモ説を信じている人とやり取りしていると,こいつは日本語も理解していないし,論理的思考も全くできないのではないかという気分になるのも正直な気持ちです。ただ,そう言う印象を受けるのは,特定の話題についてだけであって,他の事になると,普通に日本語を使っていますし,論理もまともだったりします。逆に非常に優秀で信頼している人でも,時々変なことを言ったりします。

 相手がバカに見えても,あまり罵倒や揶揄しないほうがいいな,とあらためて思いました。ブーメランが戻ってくるか分かりません。でも,絶対しないと宣言はできないな。いや,多分すると思う。皮肉っぽいのが好きな性分なもので。私の揶揄は自虐も含むとご理解ください。

 ところで,冒頭の問題の正解にどうしても納得できなかったり,スッキリしない人もいると思います。確率の問題は,実際に多数回試行の実験を行えば納得出来る場合があります。或いは,パソコンでシミュレーションしても良いです。エクセルで試した例を以下に示します。

 また,モンティ・ホール問題の場合と同様に極端な場合を考えても納得出来るかも知れません。

2個のサイコロが袋に入ってます
1個は全面赤(A)、もう1個は1面赤で5面青(B)です

私があなたに見えないところで,袋からサイコロを1個選び、振ります。
私は,あなたに赤の目が出たと伝えます。

このサイコロが(B)である確率は?