面白い勝負とは − 電脳戦最終局

電王戦最終局、異例の「21手投了」に至ったAWAKEの真意は 「一番悪い手を引き出して勝っても意味ない」 - ねとらぼ

ニコニコ生放送のコメントでも「勝つために最善を尽くすのがプロである」という意見と、「勝つだけでなく面白い勝負をするのがプロ」という意見どちらも見られ、あらためて「電王戦」という特殊なルールにおける対局の難しさをうかがわせました。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1504/11/news025.html

 アントニオ猪木とモハメッド・アリの世紀の凡戦を思い出しました。あの勝負を面白いと思うか、思わないかで意見が分かれるのだと思います。面白くないという意見は、予定調和を乱されるとつまらないと感じる感性で、水戸黄門のようなドラマに様式美を感じる美意識の持ち主に多いのではないでしょうか。

 一方、面白いという意見は、ルールに反しないという条件のもとで、コロンブスの卵のような手に意外性の面白みを感じる感性の持ち主に多いのではないでしょうか。詐欺の手口や、知ってしまえば馬鹿らしいようなマジックの種を喜ぶ心理の持ち主と言えばよいでしょうか。予定調和の美意識の持ち主なら怒り出す人もいるようなトリックを喜びます。

 どちらが、良い悪いということはありませんが、私はどちらかといえば後者かな。