あれこれ憶測

STAP細胞:小保方氏実験なら厳格監視 理研センター長
 http://mainichi.jp/select/news/20140626k0000m040138000c.html

正式に参加が決定し、小保方氏によってSTAP細胞とみられる細胞ができた場合、(1)竹市氏らの立ち会いや実験全体をビデオで監視、部屋の出入りや細胞培養装置も鍵で管理するなどの条件で再度実験内容を確認(2)小保方氏に習った理研スタッフが独自に再現(3)理研外部の研究グループにも参加を求める??などの手順を明らかにした。一方、小保方氏が1年以内に作製できなければ、プロジェクトを終了するという。現在の検証実験では、STAP細胞は弱酸性の液体にマウスのリンパ球を浸して作り、マウス実験でさまざまな組織になる万能性を確認することを成功の条件としている。

 以前のエントリー「再現実験」で述べましたが,理研の計画している再現実験は論文ねつ造不正の解明には何の足しにもなりません。再現実験は論文に書かれた通りの方法でSTAP細胞が出来るかを確かめるものです。これに成功して再現できても論文ねつ造裁定は覆りません。なぜなら,論文通りに実験が行われていなかったのですから。だから論文ねつ造と言われているわけです。

 そんなことが野依理事長にわからない筈が有りません。では何故再現実験を行うのか。その憶測も「再現実験」で述べましたが,別パターンの憶測も述べてみます。野依理事長は再現実験の無意味さが分かっているとしても,文科相のような人は再現実験に成功すれば,論文不正は無かったと考えるかも知れません。世の中にはその程度の理解の人もいて悲しいことに無視出来ません。逆に,無意味な再現実験でも失敗すれば,不正を認めてくれるかも知れません。野依理事長の「決着が付かない」とはそう言う意味だったのかも知れません。理事長も大変です。

 他にも考えられます。論文通りでは再現出来なくても,他の方法では可能性があることに一縷の望みを掛けていると言うものです。その可能性を伺わせる傍証を得るまでの時間稼ぎという説です。別に決定的な証拠は必要有りません。研究を続ける価値がありそうだという印象を与えられれば良いでしょう。また,既に報道されているように,株を売り抜けるまでの時間稼ぎという世間が喜びそうな陰謀説も有ります。すでに儲けた人はいるかもしれませんが,理研も絡んでさらに危ない端を渡ろうという強欲さが陰謀らしいところです。

 でも,白鳳の優勝インタビュー拒否騒動で再認識したのですが,憶測なんて外れるものです。本当のことは分かりません。陰謀めいたことを想像するのは楽しいのですが,私の経験では現実は単純で,決断できなくて先送りにしているだけという場合が一番多かったです。単にどうして良いか判らないだけです。ただ,世間も飽きっぽいので結果オーライとなるのです。