難病であるうちは

 地震予知や終末の預言者予言者は、予言が外れても気にする様子はありません。新たな予言を行い、当たる迄続けるだけです。予言や占いは大量に行うのが、ミソです。外れた場合は無視し、当たった場合を強調、宣伝すれば良いのです。たまたま当たったとしても、何か根拠があって予想したわけではありませんから、特に先見の明があったわけでもありません。

 歴史を調べると、偉大な発見や業績を上げる偉人に先立って、似たような説を提唱している人々がいることがあります。彼らは、過小評価されているのかというとそうではありません。彼らの説はたまたま偉人の業績に似ているだけで、根拠等が不充分であったのです。適当な説をブチ上げ、後世に似た説が認められることがあっても、根拠のない当てずっぽうが評価されることはありません。

 世にその実体が解明されていない難病は多く存在し、それらの特効薬や治療法を開発したというものも数多く現れます。彼らは難病患者にとっては救いの神に思えます。また、難病の実体を解明したと主張する者も同様に存在します。病気は何もせずに治ることもあるし、プラセボ効果、ノセボ効果というものがありますので、彼らの主張が一見正しいように見える事も有り、患者の支持を得たりします。丸山ワクチンエビデンスがないにも拘らず、いまでも支持者がいます。

 彼らの説が正しいかどうかは、エビデンスにかかっています。長い期間の研究や試験の実施にもかかわらず、エビデンスが得られないなら、否定するのが妥当な判断です。仮に将来、だれかがエビデンスを得て評価されるかもしれませんが、現在根拠なく主張している者が再評価されることはありません。

 MCSの疾患概念が提唱されてから、かなりの年月が流れています。その間、試験が何回も行われ、否定的な結果が得られました。予言はことごとく外れたのです。しかし、MCSが難病であるうちは彼らは支持されるでしょう。流石に、丸山ワクチンも一時期程騒がれなくなりました。多分、がんの治療法が進歩し、一部のがんは難病とは言えなくなったからでしょう。効果的な治療法があるのに、わざわざ丸山ワクチンを使う必要はないからです。でも、現在でも治癒が困難な場合は丸山ワクチンに限らず、ホメオパシーだろうが、何だろうが支持されます。地震予知も現時点では困難であるが故、預言者が性懲りもなく現れるのだと思います。

 以上、怪しい説の特徴をまとめると、

1.難病のように現時点では未解明のものを解明したという主張
2.解明して相当の年月が経過しているのに相変わらず難病のままであること
3.利権、権威的医学界による妨害という陰謀論が付随すること

 陰謀論丸山ワクチンでもありました。MCSでもsivadさんは、それらしいことを匂わしています。そんなことより、エビデンスです。