父の戦争記録

 私の亡父は戦地経験者です。長期入院した折にその思い出をまとめて残してくれました。ひょんなことから、ブログを開設したので、その記録をこれから順次、掲載しようと思います。
 日付があるものもあるので、記録をとっていたかもしれませんが、なにせ随分年月が経った後でまとめたので、記憶違いも多いと思います。意味不明のところや、誤字もありますが、訂正は最小限にしてできるだけそのまま載せます。
 父は小学校しか出ていませんが、私より漢字は多く知っていました。昔の人は結構、知っていますね。方言や古い言い回しもあるので読みにくいかもしれません。

 運良く、生き残ったので、こうして私が生まれ、今書く事が出来ました。この記録が終わった後も長い人生を送ったのですが、戦地の印象が一番強く残っていたようで、酒が入った時などはその経験を生き生きと話していました。その内容は私の記憶にはほとんど残っていません。「またか」程度に聞いていたんでしょう。冷たい子供ですね。
 特にドラマチックでもありませんし、反戦を訴えるというようなものではありませんので、そういう期待をして読まないように。「生き生きと話していた」と書いたように、戦争中の方が充実していたのではないかと思えるフシもありました。もちろん戦争礼賛はしていませんし、批判的なことも書いていますが、このあたりは戦後の人生とも関係してきて、結構複雑なものがありそうで私には計り知れません。父とじっくり話したことなどないもので。

先ず、昭和15年5月21日から始まります。
http://d.hatena.ne.jp/shinzor/19400521