海軍航空隊整備兵の受難

 昭和17年12月下旬の夕刻,今晩海軍水上機がレガタに着水するという。何かニュースでも聞かれると思い,午前0時半頃基地砂浜着水場へ行って見た。やがて爆音と共に一機飛来着水し,整備兵の青発光信号で近づいてくる。飛行機の安定と搭乗員を背負うため,整備兵5名海に入ろうとする。一番先に海へ入った兵が海中で倒れ悲鳴を上げたので,他の者が駆け寄り助け上げる。すぐ衛生看護所に連れて行かれたが,フカに足をもぎ取られていたとのことである。びっくりしたのはこの前手榴弾で魚獲り中空襲にあった所と100米と離れてないことだ。海に入るのも命がけだと思う。