エスカレーターを歩く心理

「エスカレーターは歩かないで手すりを掴んで乗りましょう」。これは随分前から言われています。6年前に私も関連の記事「エスカレーターは階段ではない」を書きました。それから状況はあまりかわりませんね。 変わらないのは何故でしょうか。一つは、安全の…

イベントコンパニオンのヒールを履く服務規定は女性差別?

この間,「イベントコンパニオンのヒールを履く服務規定は女性差別?」というツイッターのアンケートをみました。ほぼ三分の一が女性差別という結果でした。意外に多いと驚きました。女性差別に何故なるんでしょうかね?。性差別というのは,根拠がないのに…

将来世代へのツケ

財務省は財政赤字を「将来世代へのツケ」と言っています。 わが国財政の現状等について財政にもまた「共有地の悲劇」が当てはまる。現在の世代が「共有地」のように財政資源に安易に依存し、それを自分たちのために費消してしまえば、将来の世代はそのツケを…

日銀券の流通と財政赤字

にわか勉強で、通貨の内、金融機関の預金は金融機関の融資により創造され流通していると分かりました。では、現金(とりあえず紙幣)はどのようにして市中に流通していくのでしょうか。またその発行量を日銀はどのように調整するのでしょうか?日銀の説明は…

石綿除去工事における洗眼及びうがいのできる設備の設置場所

今回の記事は、重箱の隅を楊枝でほじくって、揚げ足を取るような話である。石綿除去工事に関わる人以外にはわかりにくいし、面白くもないと思う。それでも、錯覚の問題としてみると、興味深いかもしれない。 石綿障害予防規則(以下、「石綿則」という。)3…

よくわからない準備預金制度

前記事で、準備預金制度への疑問があると述べました。少し調べたら、ますます分からなくなりました。 準備預金制度の目的の説明にはいくつかありますが、大きく分けると、①預金者保護と②通貨調節手段のようです。預金者保護というのは、預金引出しに備えると…

信用創造の錯覚

財政赤字についてあれこれにわか勉強していたら、銀行について素朴な誤解をしていることに気づかされました。 「銀行は、家計や企業から預金を集め、集めた預金を家計や企業に貸し出す。」 昔々、学校で習ったことですが、これまで疑うことなく過ごしてきま…

財政赤字は、家計の赤字ではなくお母さんの財布の赤字

「国債を家計の借金に例えられるか?」で述べた大家族の家計はお母さんが付けています。それとは別にお母さん個人の財布もあります。お母さんは無収入なので、その財布への収入は、働いているほかの家族から徴収していますが、徴収して自分の為だけに使うの…

企画総務部が赤字の会社はつぶれるか

前記事に引き続き、国の赤字や借金について考えてみます。今回も例え話なので大雑把な話だと思ってください。厳密に語る知識も能力もないので、ご容赦願います。 ■ 企画総務部も独立採算制の企業 政府は各部門が独立採算制の企業の企画部というか総務部的な…

国債を家計の借金に例えられるか?

国債を家計の借金に例えるのは間違いだと思いますが、腑に落ちる説明がいまいち見つけられません。例えば、「国は通貨をいくらでも発行できるから借金を返せないことはない」という説明がありますが、これだけで納得する人は少ないでしょう。野放図に発行す…

直観が外れた(バネの落下)

Togetter バネの落下 このまとめの最初に出てくる動画を見て、直観的にフェイク動画だと思いました。時間をかけて考えだしてからもしばらくはそうだと思っていました。しかし、まとめをざっと読むと、どうも本当のようです。読むと言っても、数学的なことは…

P値

「統計的有意」には弊害があるとして800人以上の科学者が反対を表明(Gigazine) 有意差検定では実験の計測結果から「P値」と呼ばれる確率変数を計算します。例えば、実験結果が起こりえる確率が95%以上である場合は、P値は0.05以下になります。慣例的に科学…

死亡率を下げる効果のない検診で見つけたがんの治療を行ったほうが良い理由は理解できていない

甲状腺がんの治療に関して,次のツイートをしました。同じ疑問を感じ,NATROMさんにお尋ねした。治療しても死亡率の変わらないがんを見つける検診はしない方がよいが,見つけちゃったら治療しないわけにいかないという心理になるらしい。確かに,治療しない…

築地に戻ろうと本気で考えている市場関係者っているの?

豊洲市場が開場してひと月過ぎました。相変わらず欠陥施設という批判も続いています。この批判を何の目的のために行っているのかは、市場関係者、政党、メディア、建築関係者、その他によってそれぞれです。もし、築地に戻るという目的だった場合、このよう…

政策の是非を人の過失に矮小化する − 豊洲市場と原発

元築地市場に居座る市場関係者は、戦術を間違えたのじゃないですかね。地下水汚染や豊洲市場施設の欠陥ばかり強調するものだから、それらの問題がなければ、移転できると言ってしまったようになっています。でも、移転先が未定の時から反対していたってこと…

明瞭なようで不明瞭

豊洲市場移転問題のツイートのやり取りで,次のように言われました。 鮪に限らず、築地の仲卸業者は高級魚だけを扱うのではなく、高級料亭から大衆食堂、商店街の魚屋さんまで、値段と用途に合わせて適切で良質な魚を卸すのが仕事なんだと祖父も父も弟も申し…

豊洲市場は欠陥施設と本当に思っているのか

「人のこころは読めるか」(ニコラス・エプリー)より スタンフォード大学のリチャード・ラピエールという社会学者が、おんぼろ車に乗って1万6000キロメートルに及ぶ旅に出たのだ。ラピエールの旅のきっかけになったのは、彼が若いアジア系の夫婦と、「アジ…

築地市場の動線

「築地市場の動線は優れている」というツイートを見かけました。驚いて、「築地市場には、そもそも動線がない」という指摘もあると、リツイートしました。築地市場はとっても危険でヤバイです。次の動画を見れば、部外者の私には、「とっても危険」としか思…

「営業権」という言葉は混乱のもとー築地市場

「営業権」とは、M&Aの際に会計に計上する項目に過ぎないと、前記事で説明しました。しかし、「法律に則った権利」と書いてあるツイートを見かけたので、M&A会計以外の意味で使っている法律がないか法令データベースで検索してみました。 検索に、16の法令等…

築地市場の営業権

築地に新・営業権組合 事業者が結成 移転問題、都と交渉へ 「営業権」という言葉の響きには、居住権と似た「営業する権利」という印象があります。私自身、そう感じましたし、築地市場営業権組合のいう「営業権」もそれに近いです。ところが、調べてみると、…

佐賀の土木事業

作る前から、無駄だと悪評だった佐賀有明空港ですが。干拓地の雰囲気が手軽に「満喫」できるようになったという功績があります。ストリートビューで県道49号線を県庁方面に北上しましょう。空港バスのルートです。北海道の風景の雄大さと美しさには及びませ…

愛国心とCMソングにまつわる錯覚

■ 二重の錯覚 「自分の国や国旗を好きで何が悪い」とたまに耳にしますが、全然悪くありません。ただ、このような言い方をする場合の状況や文脈をを考えると、二つの錯覚があると思います。本来、好き嫌いの対象でないものを好き嫌いと感じる錯覚と、好きなの…

続女王確認(答)

前記事の続き 私は「付可取付」に見えました。見えている半分を殆どそのまま読んだだけで、全く想像していません。想像力皆無。しかも意味不明。 正解は「特許取得」です。

続女王確認(問)

写真は、ヨーグルトのパッケージです。文字の上半分が切れていますが、想像で補って読んでください。以前に「女王確認」という記事を書きましたが、同種の問題です。正解は次回で。

酔って記憶がないのに何故家に帰れたのか?

「酔って記憶がないのに何故家に帰れたのか?」つい先日、電車の中の広告でこんな文句を見ました。健康的な酒の飲み方というような本でした。私も記憶をなくした経験があり、不思議に感じたことがありますが、この疑問自体が勘違いです。なぜなら、記憶がな…

管理を求めると、自分も管理される

路面の溝にロードバイクのタイヤ挟まりけが 岡山市に賠償命令 モヤモヤする判決です。少し検索すると、路面の溝で怖い思いをしたという話が結構見つかります。岡山市だけの道路事情ではないようです。そうは言っても、道路管理者にとっては厳しすぎるのでは…

被害の受容

「防潮壁作っても浸水」東電社員が証言 原発事故刑事裁判 巨大津波は予測できたか? 原発施設の自然現象に対する安全性設計は、恐ろしく過大な責任を求められている。このよく知られていない事実を理解してもらうには,まず一般の建築物の設計者の責任につい…

「説明責任」と「推定無罪」

「疑われた側が潔白を証明すべし」という理屈は絶対に認めるべきではないという論調もありますが、政府や行政機関にはアカウンタビリティー(国民に対する説明責任)が当然求められます。論のすり替えでしょうね。社会に影響力を及ぼす組織で権限を行使する…

爆弾

新幹線とかで「倒していいですか」って言ってくる人 何なの。「駄目です」って答えたらどうなるの?好きに倒してほしい。 はてな匿名ダイアリーの記事です。誰でも考えたことがある屁理屈ネタですが、最近あったちょっとしたトラブルを思い出して、あれこれ…

あいまいな「及び」

「及び」がいいのか「又は」がいいのか。文章の校正的なことをしをしていて、悩んだことがあります。「及び」と「又は」は全然意味が違うと言われそうですが、微妙なところがあります。私の結論を最初に述べると、「及び」はあいまいです。それに対して、「…